小学生の時、虐められっ子だった。

小学生の時、虐められっ子だった。
毎日泣かされて帰ってくる私に母は「何でもいいからやり返しなさい」と言い、クッション相手に抵抗する練習までさせた。
ある日。
その日も罵られながら小突かれて、かなり泣いた。ただ、その時はふと「悔しい」と小さく弾けた感情が生まれて、それが勇気になったのか、声を上げて泣きながらその子の三つ編みをぐいと引っ張った。
そうしたら、いつも強気で偉そうだったその子がいとも簡単に泣いた。泣いてしまった。
全く手を出さない私にとっては母の言葉くらいが丁度良かったのだろう。
その時に「この人も人間なんだ。私、やられて我慢できない時は声を上げてもいいんだ、とりあえず反抗しないとやられ続けるんだ」と思った。
その気付きはその後の学校生活や大人になってからも様々な場面で思い出され、最初は1人だった私（虐められ易い体質(笑）にも仲間が増えて、守ってくれる友にもなってくれた。

最初に声を上げること抵抗することはかなりの勇気がいる。
声の出し方が分からない、言葉が出てこない。この言葉や抵抗の仕方が間違ってるかもと考える。けど、とりあえず、本当に小さくてもいいから「やめて」「助けて」と先ずは自分の考えを表に出す。
それは種になる。
直ぐに芽を出さなくても、その時芽が出なくても、いつか芽を出す為に誰かが光や水を注いでくれたりする。

なんでこんなことを思い出したかと言えば、きゃりーぱみゅぱみゅ氏が「検察庁法改正案に抗議します」とTweetしたことに端を発する。
自分の言葉が生む影響だって知っているはず。それでも、声を上げたってことは彼女の意志。
後になってそのTweetは削除していたけれど、そのTweetと削除した際に掲載した文章画像付きTweetと何方もにも、自称ファンという方々がリプライされていたマンスプレイニングが気持ち悪かった。
（mansplainingはman+explainの動名詞だけれど、このmanには男性的:アニムス的っていうのか？なのも含まれているんじゃないかなぁと思うので、性別関係なく女性でもいる。）
彼女と比較するなんて全くのお門違いだし、その身で負う重さも格段に違うけれど、同じ世に生きるものとして少し想いを馳せてみた。

以上。