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【 yama_me 】
Artist. Painter.
Amateur Musician :Andes25F.
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絵描き。何か作っている人。
時々音楽。鍵盤吹奏笛アンデス25Fを演奏。
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皆様、今日もご安全に。
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『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』読了。 […本]

遅ればせながら『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(ブレイディみかこ著)読了。
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イギリス在住の著者と13歳の息子さん、その友人や周囲の大人達との体験を通じて、様々なことを思い、改めて考える。うなづくことも多く、ブックダーツを挟むのも忘れるほど。

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「多様性ってやつは物事をややこしくするし、喧嘩や衝突が絶えないし、そりゃないほうが楽よ」
「楽じゃないものが、どうしていいの?」
「楽ばかりしてると、無知になるから」
「多様性は、うんざりするほど大変だし、めんどうくさいけど、無知を減らすからいいことなんだと母ちゃんは思う」
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シンパシーのほうはかわいそうな立場の人や問題を抱えた人、自分と似たような意見を持っている人々に対して人間が抱く感情のことだから、自分が努力しなくとも自然に出てくる。だが、エンパシーは違う。自分と違う理念や信念を持つ人や。別にかわいそうだとは思えない立場の人々が何を考えているのだろうと想像する力のことだ。シンパシーは感情的状態、エンパシーは知的作業と言えるかもしれない。
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善意はエンパシーと繋がっている気がしたからだ。一見、感情底なシンパシーのほうが関係ありそうな気がするが、同じ意見の人々や、似た境遇の人々に共感するときには善意は必要ない。 他人の靴を履いてみる努力を人間にさせるもの、そのひとふんばりをさせる原動力、それこそが善意、いや善意に近い何かではないのかな。

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イギリスだけに関わらず、貧困や差別、分断などの様々な問題は世界中にあり、日本国内にも、身近にもある。それに気が付いている人、見えている人、見ている人はどれくらいいるだろう。自分もそうだ。
日常生活から描かれた、軽やかで読みやすい言葉の中に、それを折込み読ませてしまう著者の魅力。ああ、と何度も考え、うなづきながら読んだ。
少しでも自分の中の無知に気が付く人が増えたなら、もう少し世界は優しくなれるかもしれない。

昨年「2」が出版済み。此方も読みたい。
https://www.shinchosha.co.jp/ywbg/
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