SSブログ

【 yama_me 】
Artist. Painter.
Amateur Musician :Andes25F.
Check the state of my artwork and concerts from the Category!
 All rights reserved.
-----
絵描き。何か作っている人。
時々音楽。鍵盤吹奏笛アンデス25Fを演奏。
作品や活動など[category]からご覧頂けます。
皆様、今日もご安全に。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-

『考える教室 大人のための哲学入門/若松英輔』 […本]

考える教室.jpg[NHK出版 学びのきほん]シリーズより『考える教室 大人のための哲学入門/若松英輔』、読了。
https://amzn.to/3eX8TI8

「対話する」「考える」「働く」「信じる」をテーマに、プラトン『ソクラテスの弁明』、ルネ・デカルト『方法序説』、ハンナ・アレント『人間の条件』、吉本隆明『共同幻想論』の4人4冊から、哲学者達が遺した言葉を読み解くヒントを解り易く解説されている。
人生にとって一番重要なのは「問い」であり、人は誰しも「わたしだけの哲学」を探し、作り上げていかなくてはならない。

私達は誰しもが不完全な状態の人間だからこそ、人間性を育み、人生を深めていく事ができる。誰かの哲学をそのまま受け入れるのではなく、それと対話しながら自分の中で構築していくのが哲学、と。
また、「ほんとう」のことを言う時、言葉に詰まったり、言葉にならない事はあるが、だからといってそれが嘘だということでも、その人の中に何もないからではない。誰がそう言ったか、ではなく、言われている事は何か、に心を用いること。
心の渇きを癒すのは、「上手く」「甘い」言葉ではなく、自分の手で彫り出した言葉。

私は乱読気味なので、「本は読み切らなくても構わない。途中で止めても、読むと読まないのとでは大きな違いがある」という一文から勇気を頂いた。
また、七転八倒気味な人生に対し、「生きるというのは、小さな小舟で海に出ていくのに似ています。海には波がありますからいつでも揺れています。揺れていることが海にいる証しでもあるのです。」にも納得(笑)。

この本を切欠に各書籍を読んでいくのも良いけれど、多分この本自体を何度も読み返すことにもなると思う。
優しく、解り易く、読むたびにまた違った発見や思考に出逢える本だと思う。



共通テーマ: