【 yama_me 】
Artist. Painter.
Amateur Musician :Andes25F.
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絵描き。何か作っている人。
時々音楽。鍵盤吹奏笛アンデス25Fを演奏。
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皆様、今日もご安全に。
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20180707の夢:幾つもの部屋 […夢の覚書]
コンクリートでできた古い建物の中。天井は高く、室内は教会のホールのように広い。開け放たれたままの扉や窓からは暗く重い曇り空と荒れた海、打ち付ける波とその飛沫が見え、冷たく湿った風が入ってくる。
部屋の中央にコンクリート製の台。冷たい台の上に、身体中が浮腫み赤くなった老婆が、膝を立てて足を広げて寝かされている。
顔には白い布巾が被されていて表情は見えないが、唸り声から苦しんでいる様子は判る。
側には同じように頭から白い布巾を被った看護婦が二人。何もせずに、ただ頭をうなだれたまま立っている。
老婆の叫び声と共に、彼女の股の間から人の頭が見えてきた。先ず黒い髪が見えて、次に見えたのは成人男性の頭。ぬめぬめとした体液にまみれ、その後の身体はぬるりと排出された。身体は瘦せた馬のよう。長身。顔に目と口が見当たらない。
老婆の顔に掛けられていた布巾が風で飛ばされる。顔は無く、頭は丸い灰色の石だった。
痩せ細った青い老人が駆け寄ってきて、その男性の上半身を胸に抱える。
「長い間生まれずにずっと苦しんでいた。やっと生まれた」
そして私の方を見て「お前はこのことを伝えにいかなくてはいけない。何処に行くべきか、誰に伝えるべきか、どうすべきかは知っているはずだ」と言う。
私は何も頭に思い浮かばなかったが、行かなくてはいけないと思ったので、遠くに見える扉から外に出た。
建物の外は直ぐ水辺で、道幅は1m程度。外は曇り空。海の臭いがきつい。川面は荒れ、水は濁っており、波が足に掛かる。
建物の壁に沿って歩いていくと、壁はいつしか岩壁になり、洞窟に入ったことが解った。
そのまま奥に進んでいくと、洞窟に流れる川に掛かるように建てられた、大きな白い建物が見えてきた。幾つかの正立方体で形成された建物には幾つもの窓と扉があり、剥き出しの階段やパイプなども見えた。
道沿いの扉から中へ入る。
中は薄暗く、長い廊下が続いていた。両脇に非等間隔に木製の扉が並んでいる廊下を進む。
開けられたままの扉が見えたので覗き込むと、みすぼらしい身なりをした腰の曲がった女性が、黄色と黒のテープが巻かれたモップを使って、床を掃除していた。床の一部は赤く変色していて、室内は鉄の臭いがした。
「手伝ってよ」というので、壁に立てかけてあったモップで同じように掃除し始める。が、なかなか染みは取れない。
そうこうしているうちに、扉の向こう側に同様なたくさんの女性が集まってきた。私がそれに気が付くと、彼女たちが一斉に私に詰め寄ってきた。
彼女達の顔は平面で、目や口や鼻の大きさが一定ではなく、彼方此方を向いてバラバラに付いている。動きはカクカクしていて、一昔前のストップモーションアニメのよう。
「何故此処にいる」「羨ましい」「行きなさいよ」「行かなきゃ駄目よ」「頑張って」と各々が様々な事を一斉に言ってくる。
彼女らに気押されて、奥の扉から部屋を出る。
その部屋は暗く、冷たく、静か。足音の響きから広い部屋なのだと解る。鉄製の立方体の台が二つ並べられていて、そこに光が当たっている。
見ると、それら台の上にはΦ20cm程度のホールケーキ、1/2。片方はダークチョコレートケーキ。もう片方は赤いソースの無花果ケーキ。
手前にあった無花果ケーキの一片を口に運ぶ。食感はねちょねちょとしていて、風味は無く、ただただ甘く、不味い。噛む毎に赤黒いソースが溢れてきて、口からだらだらと落ちていく。二口程度食べたが、食べきる事は出来なかった。
部屋の向こう側に明かりが見えたので其方に向かうと扉だった。
扉を開けて中に入る。
中は真っ白、先程と比べると明る過ぎて目が眩みそうになるほど。ほんのり温かく、防音室のような静けさ。
目の前に、白くて綺麗な大きな塊とベルトコンベヤーと椅子が見えた。その塊が肌触りが良く、きめが細かくてきらきらとした粘土のようなものだった。ほんのりと優しく甘い香りがする。
椅子に座り、その粘土を手に取り、こねる。掌に乗るくらいのロールパンのような、美しい楕円形の立方体を作る。
それをベルトコンベヤーに載せると、そのまま運ばれていった。
どれも同じ形で、一つも異なったものが無く、白くすべすべしていて、表面がきらきらと輝き、美しい。作るのは楽しく、環境も良いので、暫く夢中になっていたが、だんだん飽きてきた。ただ同じもの、ただ見た目だけ美しいものを作るのに飽きて、苦しくなってきた。
向こう側に小さな扉が見えたので、そこへ行ってみることにした。
油絵の具を塗り固めたような曇り空。一面が泥で埋もれていた。泥の中を進む。足は重たく、冷たい。雨と土の香り。
泥を手に取ってみた。何か作れそうそうだと思い、先ずは小さな山を作ってみた。
最初は苦労したが、だんだん塊をつくれるようになり、様々な形に変化出来るようになった。思い通りにならないこともあるが、それもまた楽しく、夢中になった。
ある程度の大きさになった時、その塊に白い物が浮かんだ。小さな白い花が咲いていた。
ふと光を感じたので見上げると、大きな樹の下にいた。私が作ったものが樹の幹になっていた。幹から様々な色の花が咲いてきた。
気が付くと、空は晴れていて、周りは草原になっていた。
木漏れ日の中に、透明感のあるガラスのような銀色の階段が見えた。
登ると、一足毎にオルゴールのような音が響いた。
部屋の中央にコンクリート製の台。冷たい台の上に、身体中が浮腫み赤くなった老婆が、膝を立てて足を広げて寝かされている。
顔には白い布巾が被されていて表情は見えないが、唸り声から苦しんでいる様子は判る。
側には同じように頭から白い布巾を被った看護婦が二人。何もせずに、ただ頭をうなだれたまま立っている。
老婆の叫び声と共に、彼女の股の間から人の頭が見えてきた。先ず黒い髪が見えて、次に見えたのは成人男性の頭。ぬめぬめとした体液にまみれ、その後の身体はぬるりと排出された。身体は瘦せた馬のよう。長身。顔に目と口が見当たらない。
老婆の顔に掛けられていた布巾が風で飛ばされる。顔は無く、頭は丸い灰色の石だった。
痩せ細った青い老人が駆け寄ってきて、その男性の上半身を胸に抱える。
「長い間生まれずにずっと苦しんでいた。やっと生まれた」
そして私の方を見て「お前はこのことを伝えにいかなくてはいけない。何処に行くべきか、誰に伝えるべきか、どうすべきかは知っているはずだ」と言う。
私は何も頭に思い浮かばなかったが、行かなくてはいけないと思ったので、遠くに見える扉から外に出た。
建物の外は直ぐ水辺で、道幅は1m程度。外は曇り空。海の臭いがきつい。川面は荒れ、水は濁っており、波が足に掛かる。
建物の壁に沿って歩いていくと、壁はいつしか岩壁になり、洞窟に入ったことが解った。
そのまま奥に進んでいくと、洞窟に流れる川に掛かるように建てられた、大きな白い建物が見えてきた。幾つかの正立方体で形成された建物には幾つもの窓と扉があり、剥き出しの階段やパイプなども見えた。
道沿いの扉から中へ入る。
中は薄暗く、長い廊下が続いていた。両脇に非等間隔に木製の扉が並んでいる廊下を進む。
開けられたままの扉が見えたので覗き込むと、みすぼらしい身なりをした腰の曲がった女性が、黄色と黒のテープが巻かれたモップを使って、床を掃除していた。床の一部は赤く変色していて、室内は鉄の臭いがした。
「手伝ってよ」というので、壁に立てかけてあったモップで同じように掃除し始める。が、なかなか染みは取れない。
そうこうしているうちに、扉の向こう側に同様なたくさんの女性が集まってきた。私がそれに気が付くと、彼女たちが一斉に私に詰め寄ってきた。
彼女達の顔は平面で、目や口や鼻の大きさが一定ではなく、彼方此方を向いてバラバラに付いている。動きはカクカクしていて、一昔前のストップモーションアニメのよう。
「何故此処にいる」「羨ましい」「行きなさいよ」「行かなきゃ駄目よ」「頑張って」と各々が様々な事を一斉に言ってくる。
彼女らに気押されて、奥の扉から部屋を出る。
その部屋は暗く、冷たく、静か。足音の響きから広い部屋なのだと解る。鉄製の立方体の台が二つ並べられていて、そこに光が当たっている。
見ると、それら台の上にはΦ20cm程度のホールケーキ、1/2。片方はダークチョコレートケーキ。もう片方は赤いソースの無花果ケーキ。
手前にあった無花果ケーキの一片を口に運ぶ。食感はねちょねちょとしていて、風味は無く、ただただ甘く、不味い。噛む毎に赤黒いソースが溢れてきて、口からだらだらと落ちていく。二口程度食べたが、食べきる事は出来なかった。
部屋の向こう側に明かりが見えたので其方に向かうと扉だった。
扉を開けて中に入る。
中は真っ白、先程と比べると明る過ぎて目が眩みそうになるほど。ほんのり温かく、防音室のような静けさ。
目の前に、白くて綺麗な大きな塊とベルトコンベヤーと椅子が見えた。その塊が肌触りが良く、きめが細かくてきらきらとした粘土のようなものだった。ほんのりと優しく甘い香りがする。
椅子に座り、その粘土を手に取り、こねる。掌に乗るくらいのロールパンのような、美しい楕円形の立方体を作る。
それをベルトコンベヤーに載せると、そのまま運ばれていった。
どれも同じ形で、一つも異なったものが無く、白くすべすべしていて、表面がきらきらと輝き、美しい。作るのは楽しく、環境も良いので、暫く夢中になっていたが、だんだん飽きてきた。ただ同じもの、ただ見た目だけ美しいものを作るのに飽きて、苦しくなってきた。
向こう側に小さな扉が見えたので、そこへ行ってみることにした。
油絵の具を塗り固めたような曇り空。一面が泥で埋もれていた。泥の中を進む。足は重たく、冷たい。雨と土の香り。
泥を手に取ってみた。何か作れそうそうだと思い、先ずは小さな山を作ってみた。
最初は苦労したが、だんだん塊をつくれるようになり、様々な形に変化出来るようになった。思い通りにならないこともあるが、それもまた楽しく、夢中になった。
ある程度の大きさになった時、その塊に白い物が浮かんだ。小さな白い花が咲いていた。
ふと光を感じたので見上げると、大きな樹の下にいた。私が作ったものが樹の幹になっていた。幹から様々な色の花が咲いてきた。
気が付くと、空は晴れていて、周りは草原になっていた。
木漏れ日の中に、透明感のあるガラスのような銀色の階段が見えた。
登ると、一足毎にオルゴールのような音が響いた。