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【 yama_me 】
Artist. Painter.
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絵描き。何か作っている人。
時々音楽。鍵盤吹奏笛アンデス25Fを演奏。
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皆様、今日もご安全に。
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【杉吉貢 墨絵展】で、感動。 […展示鑑賞]

その大らかな人柄、絵に対する情熱、大胆で繊細で緊張感のある線、遊びのある絵…。
絵師・杉吉貢さんも、私が尊敬する方のひとりです。

▼【絵師・杉吉貢】公式サイト
http://www.sugiyoshi.com/

会場に着くと、外にいらした杉吉さんが、
「よく来たね」と、木陰の下、笑顔で迎えて下さった。

今回[ギャラリー門馬ANNEX]で展示されたのは、
以前、ブログにも記載した、大胆でシンプルな墨による【裸婦展】とは異なり、
幾つもの線を描いて、描き重ね、繊細に表現された、おじいさんの横顔。

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多分、モデルのおじいさんは、モンゴルの方かな?
歳を重ねてきた事と、強い日差しや乾燥、寒暖さ故にか、
大小様々な皺が深く、固く、刻まれていて、
耳にも唇にも、幾つもの細かなあかぎれが見られる。
落ち窪んだ瞳は、遠くを見据えている。
風を顔に受けて、白くなった髪が舞っている。
こんなになるまで生きて歳を重ねていたら、きっと色々な事があっただろうな。
体が痛い時だって、骨が軋む事だって、心が裂けそうになる事だって、あっただろう。
でも、その口には微かに笑みを浮かべて、穏やかに「生きている」事を受け止めているようだ。
苦労を苦労としないで。
きっと誰にでも、優しい人なのだろうな。

そんな事を想像させる程に、杉吉さんの絵は素晴しかった。
墨を使用し、0号筆位の細くて短いストロークで、幾つも幾つも、無数の線を描き重ねている。
顔の表面の凹凸、皺の深さ、表皮や顔筋の流れ、箇所による表皮の硬さの違いまで、見て取れる。
もし絵に触れたなら、そういう風に触覚されるんじゃないかって、錯覚する位に。

感動のあまり、自然と涙が溢れた。

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私は、まだまだ線が描き足りない。
「線は正直」と、馬頭琴奏者・Oさんがお話して下さった事を思い出す。
幾つも、幾つも、何度でも、描こうと思う。
描きたいと、思った。

褒められたり、認められたいからではなくて、
ただ私は、作品や絵や音やその他の方法で表現したい、だけ。
表現し創造する事が、「生きている」事なんだと思う。


…まぁ、理想だけを言えばそうだけど(^ω^;)

実際的な現実的な問題は、結構煩雑だったり、複雑だったり、困難だったり、時には、単純だったり。
それらと折り合いを付けてたり、乗り越えたり、大いに助けられたり、繋がったりして、
私は「生きていく」のだろうなぁ。

そんな風に、地道で小さな幸せを感じ、日々を楽しく生きていく事も、
きっと、モデルとなったおじいさんみたいに、大らかな人になる秘訣なのかもしれない。

私はもう30代だけど、まだ人生の経験が浅くて、足りない。
こんなおじいさんみたいな人にはなれないと思うけど、出来るだけ正直に、大らかでありたいと願う。


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